藤沢市の旧東海道藤沢宿について、芸術面からその可能性を探る講演会が済美館で開かれました。この中で、市内在住の建築士で、神奈川大学名誉教授の高橋志保彦氏が講演しました。高橋氏は、自ら設計した横浜市の開港広場や馬車道ガーデンストリートなどを例に、公共空間に設けられた芸術作品、いわゆるパブリックアートの可能性について語りました。
高橋氏は、自治体の懸念をよそに広場に噴水や鏡を設置した経緯を説明するとともに、パブリックアートがコンクリートに温かさを与え、その場所の魅力を引き出すと指摘しました。そして藤沢宿について、幅の広い国道が真ん中を通っている上、人が歩ける、駅から５００メートル圏内を超えてしまうエリアがあると述べました。その上で人目を引く交差点に象徴的な建物が少ないことや人間味が出てくる路地の活用が課題だと話しました。
