新型コロナウイルスの感染の勢いが止まりません。藤沢市が発表した1月の感染者は、23日で794人に上ります。1か月も経たないうちに去年の人数を超えたことになります。
15日時点の重症の患者は1人で、中等症は8人、軽症のうち入院しているのは11人となっています。亡くなった方は6人です。神奈川県の感染者も高止まりしています。平均の陽性率は17.1%となっていて、病院もひっ迫しています。すぐ使える重症患者向けの病床は95%が埋まっていて、残りは6床です。中等症向けも87%が使用されています。このため入院ができない方が95人もいます。
病院のひっ迫を受けて、県は新しい対策を発表しています。入院している患者や外来の患者の感染が新たに分かった場合、感染した患者を受け入れる「認定医療機関」ではなく、その病院がそのまま治療を行なうよう要請したのです。対象となるのは、およそ350ある病院のうち、患者を受け入れていない3分の2の病院です。これについて県は「神奈川モデルだけでは対応できず、地域全体で患者を受け止める」としています。
協力してくれる病院が増えることが一番ですが、物理的に感染対策が難しい病院の場合、かえって院内感染が起こってしまうリスクも考えられます。地域全体というのは聞こえはいいですが、放り投げとも受け止めかねられません。いくら現状が厳しくても、行政が白旗をあげてしまうのはどうなのかと感じます。時間もないのでやはり、東京都のように既存の病院を専門病院にした上で、医師を派遣してもらうことが望まれます。他方で、急性期を脱して回復期に入った患者については、リスクも軽減している訳ですから、中小の病院も受け入れてほしいと思います。
県も徳洲会の支援で湘南アイパークにつくった仮設病院での病床を増やしています。また各病院が協力してもらえるよう課題の聞き取りなど個別対応しているようです。いずれにせよ、いざというとき、すぐに入院というわけにはいかないので、命を守る行動をお願いします。