元藤沢市議会議員 清水竜太郎 オフィシャルサイト

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藤沢市議会はオンライン先進地

総務省の調べによりますと地方議会のうちオンラインでの審議を実施したのは藤沢市議会を含めた35議会、わずか2%にとどまることが判りました。藤沢市議会はさきの予算委員会も一部オンラインの形で開くなど先進地のひとつとなっており、成果と課題について紹介したいと思います。

藤沢市議会では2年前、災害や感染症など非常時でも議員が委員会に出席して審議ができるよう委員会条例を改定しています。これに基づいて去年11月には「災害対策」など3つの特別委員会がオンラインで開催されました。

今年に入って新規感染者が急増したため2月に開いた「災害対策」と「都心部再生」の2つの特別委員会を全員がオンラインで参加する形で行なったほか、2月議会中も「総務」「厚生環境」など5つの常任委員会も全員がオンラインで参加して開催されました。

常任委員会は議案などの採決が必要となりましたが、画面に映りやすいように手を横ではなく、手前に上げるなどした上で、各委員長が一人ずつ賛否を確認して慎重な手続きを踏みました。さらに意見を述べる討論や陳情における意見陳述も行なわれました。

これらオンラインで開かれた委員会の審議時間は、2つの特別委員会が合わせて6時間7分で、5つの常任委員会が合わせて16時間47分です。

トラブルがあったのは「補正予算」のオンライン委員会です。この委員会はすべての分野にまたがるので、審査区分が15に上りました。審議時間は最も長い4時間26分に達し、後半になって一部の中継画面が映らなくなり画面が黒くなる事態が起こりました。

委員会に出席した議員は10人で、市側はのべ308人が、のべ104の部屋から出席しました。ひとつの部屋からはひとつの端末から接続するので問題は通信につないでいる接続数ということになります。市側の接続数は多いときで18ありましたが、画面に登場するのは答弁のときだけなので単に接続しているだけでは大きな負荷がかかったとは考えられません。

通信に負荷がかかるのは、▲画面上に顔出ししている人数が多く、▲マイクを切らずに音声を出していること、▲いわゆるバーチャル背景を使っていることが挙げられます。さらに自宅ではなく、議会の別室から同じ通信を一斉に使っていることも重くなる原因になります。こうした要素が重なってトラブルになったのではないかと考えられます。対策として昼休みのうちに一度接続を切って、改めて接続しなおすことが考えられます。

2月議会では「新年度予算」も一部オンラインの形で9日間開催されました。審査区分は37で、審査時間は36時間41分に上りましたが、おおむね順調に進みました。オンラインでの出席は議員側がだいたい7人で、市側はのべ144人が、のべ52の部屋から出席しました。オンラインでの出席は副市長や財務部ほか、職場が離れている市民病院や保健所などです。

オンライン委員会を通じて市側の一部の答弁が聞きにくいことがありました。狭い一つの部屋に数人が集まって一つのマイクを使っていたためで、感染症対策としても好ましい状態とは言えませんでした。そのほか音声が割れたようになるケースや議員側の中継画面が一時固まるケースも見られました。また使っているタブレット端末の電力消費が早いことも明らかになりましたが、画面の明るさを調整するだけでかなり改善できました。

今回の予算委員会は一部のオンライン開催となりましたが、前年度の審議時間が28時間50分で、それ以前の4年間の平均が40時間39分だったことを考えれば、十分な審議ができたと言えるのではないかと思います。ただ非常事態への対応であることを考えれば、簡素化できるところは更なる簡素化に努める必要があるという意見も出ました。

藤沢市議会のオンライン委員会開催の取り組みは佐賀議長はじめ各議員および議会事務局の意志と努力の賜物だったことを付け加えさせていただきます。

オンライン議会

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