連休を利用してあの中銀カプセルタワービルを見てきました。中銀カプセルタワービルは1972年、銀座に建てられたマンションで、黒川紀章氏が設計した「メタボリズム」建築の代表です。
保存を求める声も高まる中この度、解体されることになり、マスコミで取り上げられたこともあってか、この日もビルの姿を一目見ようと多くの人たちが集まっていました。
「メタボリズム」建築は新陳代謝を意味する言葉で、時代や社会の変化に合わせて適合していくことを目指していたそうです。このビルも140のカプセルが積み上げられる形でできていますが、もともと25年ごとに交換していくことを想定したようです。
わたしがこのビルに惹かれるのはその近未来的なデザインであり、その中核である丸い窓の存在です。この丸い窓は藤沢市にとってもなじみ深いものです。いまの小田急湘南ゲートのビルにも丸い窓があるからです。
小田急のビルは、1974年江ノ電百貨店としてオープンし、1985年から小田急百貨店となっています。北側と西側に180に上る長方形の窓が最大の特徴で、西側には丸い窓が連なっています。
こうした個性豊かなビルは、まちのランドマークとしての役割も果たしていると思います。同じ時代に建てられた商業用ビルとしては西武渋谷店に通じる個性です。小田急百貨店は、新宿本店の建て替えを発表しています。ランドマークとなっている名建築をいまから大切にしていきたいものです。