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議論が分かれる街路樹の管理計画

全国的にいま街路樹のあり方をめぐって議論が高まっています。災害のときに危険だとして撤去を求める声がある一方、街並みをつくる財産だとして保護しようという声もあります。街路樹を敵視する傾向を悲しく思うと共に、適切な管理次第で逆にまちの強みに変えられるチャンスなのではないかと思っています。

藤沢市道路維持課がまとめた管理計画によりますと2020年時点で、市内にある街路樹の管理数は1万4800本で、そのうち高木が77%を占めています。

場所としては中高木は、▲大庭地区が35%で最も多く、▲湘南台地区が12%、▲遠藤地区が9%、▲六会地区が8%とつづいています。大庭と湘南台地区に街路樹が多いのは、土地区画整理事業での総合的なまちづくりにおいて、街路樹を植えることを前提とした道路や歩道が整備されたためだとしています。

街路樹の種類については、▲イチョウが1200本で最も多く、▲サルスベリが1100本がつづいていて、以下▲アメリカフウ、▲ケヤキ、▲ユリノキ、▲カツラ、▲サクラ類、▲アキニレなどとなっています。イチョウやケヤキ、ユリノキ、サクラ類は特に大きくなるため、根が道路の舗装を持ち上げてしまう「根上り」や落ち葉などで迷惑をかけるケースが多いと指摘しています。

樹木医による診断でこうした高木の健全度は低く、健全とされたのは4分の1に過ぎないとしています。不健全とされた高木については伐採しているそうです。

藤沢市は、高木は台風や強風によって倒れたり、枝が落ちたり交通に影響を与えるとしています。3年前の台風では300本のうち、半分が傾いたほか、4分の1が倒れたとしています。半分以上がサルスベリで、半分近くを伐採したとしています。

また2019年度に市民から寄せられた250件の要望をみますと、▲除草と▲せん定が7割を占めたほか、▲伐採も9%に上っています。限られた予算でせん定は難しく、「強せん定」を行なうケースもあるとしています。

「強せん定」とは太い枝を短く切ったり、たくさんの枝や芽を切り落とす方法です。大きくなった木をコンパクトにする半面、切り口が大きくなるため木への負担は大きく、枝が枯れる恐れもあるそうです。また切り口付近からは、上に真っすぐに伸びていく「徒長枝(とちょうし)」と呼ばれる枝が生えやすく、養分を吸収し悪影響を与えると言われています。

藤沢市は、高木のせん定や低木の除草など年間の管理費として2億9700万円かかったと強調しています。ただこの中には職員の人件費が含まれているので要注意です。理想的な管理を行なうと7億円近くに膨らむと試算しています。

街路樹の管理計画

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