コロナ収束が見えない中、新学期が始まりました。、保護者の方から感染が心配なので学校を休ませたいが、成績がどのようになるかも不安で悩んでいるという意見を頂きました。
なかには大阪府の寝屋川市のように学校に登校するか、あるいは自宅で学習するか、保護者が判断できる「選択登校制」の導入を求める声もありました。
寝屋川市の選択登校制は、6月半ばから導入されたもので、自宅学習を選んだ場合、欠席扱いとはせず、ネットを通した授業のライブ配信で勉強することになります。
寝屋川市の画期的なところは、この制度を不登校の児童生徒や入院中の子どもにも対象を広げている点です。
文部科学省は、コロナ危機を受けた対応として、「解明されていない点が多いことを考えると感染の可能性が高まっていると保護者が考えるに合理的な理由があると校長が判断した場合、欠席としない場合もある」と通知しています。
また保護者がとくに心配している基礎疾患を抱える子どもについては、重症化のリスクが高いケースもあることから、医師と相談した上、個別に判断するよう求めています。
日本はおろか、世界各国でも、学校再開をめぐる考えは割れているように感じます。
子どもが重症化する例は少ないのだから、早く元通りの学校生活に戻すべきだという意見も多く聞かれます。
そもそも今回のコロナ危機は、学校は何をする場所なのか、根本的な問いかけを投げかけているように思えてなりません。
わたしは、何事もみんなでやることを半ば強いる、画一的な学校の姿に疑問をもっています。一人一人がもっと自由に学べる場所であってほしいと思っています。
寝屋川市の制度は、コロナ危機の間だけですが、これまで放置されがちだった不登校の問題まで取り上げた点は注目です。
藤沢市もネットでの授業を進めるため、一人一台、端末が使えるよう予算を組んでいます。中学生の1万台に続いて今年度中に、小学生に2万3000台が配られる予定です。
人材不足などさまざまな課題はありますが、ネット授業の普及で、たとえ登校しなくても、一人一人に合った学習が可能となっています。これまでの学校生活への郷愁に縛られず、いろいろな子どもの可能性を伸ばすために変わるときだと思います。